「主婦の店」の由来 [資料編]
1957年(昭和32年)5月3日に
日本で最初に開店した「主婦の店大垣店」の
店舗ブランドが「主婦の店」に決まった経緯が
次の2つの本に記述されています。
①「スーパーの原点」第6章「主婦の店」誕生(118~119ページ)
・・引用・・
その次に(注:打ち合わせを)行ったのは十七日であった
(注:昭和32年4月17日のこと)店名をどうしようかという話が出た。
はじめは久世商店だから、久世フードセンターにしようというような案もあったが、
ここで私は、ふと、「食品店に買い集まるのは主婦だし、
この店は久世さんの奥さんが先頭になってやるのだから、
主婦の店、というのはどうだろうか。
主婦が作って主婦が買いに来る店、ということでわかりやすいのではないか」
と提案した。そしてそれがよいということで、
ここに「主婦の店」という名が生まれたのである。
・・引用終わり・・
②「出会いと積み重ねによって」〔24・蔵元と酒屋のきずなに〕
・・引用・・
まず「その店の名は?」ということになりましたが、
台所につながるスーパーマーケットに買いにいらっしゃるお客さまは、主婦である。
われわれは、真にお客さまのための店をつくろうとしているのだから、
主婦であるお客さまの店、そうだ「主婦の店」にしようということになりました。
・・引用終わり・・
日本で最初に開店した「主婦の店大垣店」の
店舗ブランドが「主婦の店」に決まった経緯が
次の2つの本に記述されています。
①「スーパーの原点」第6章「主婦の店」誕生(118~119ページ)
・・引用・・
その次に(注:打ち合わせを)行ったのは十七日であった
(注:昭和32年4月17日のこと)店名をどうしようかという話が出た。
はじめは久世商店だから、久世フードセンターにしようというような案もあったが、
ここで私は、ふと、「食品店に買い集まるのは主婦だし、
この店は久世さんの奥さんが先頭になってやるのだから、
主婦の店、というのはどうだろうか。
主婦が作って主婦が買いに来る店、ということでわかりやすいのではないか」
と提案した。そしてそれがよいということで、
ここに「主婦の店」という名が生まれたのである。
・・引用終わり・・
②「出会いと積み重ねによって」〔24・蔵元と酒屋のきずなに〕
・・引用・・
まず「その店の名は?」ということになりましたが、
台所につながるスーパーマーケットに買いにいらっしゃるお客さまは、主婦である。
われわれは、真にお客さまのための店をつくろうとしているのだから、
主婦であるお客さまの店、そうだ「主婦の店」にしようということになりました。
・・引用終わり・・
「風車系主婦の店」チェーン誕生までの経緯 [資料編]
◆1956 (昭和31)年3月10日
吉田日出男さんが福岡県小倉市に「丸和フードセンター」を開店
◆1957 (昭和32)年1月23~25日
鳥取県米子市で公開経営指導協会などが開催した
「全国小売業経営者会議」において吉田日出男さんが
「セルフサービスについて―丸和フードセンターを語る―」
と題した体験発表を行った
>この発表の反響は大きく、公開経営指導協会は研究会の一つとして
スーパーマーケット部会を設置し、吉田日出男さんを部長に委嘱した
◆1957 (昭和32)年5月3日
「主婦の店大垣店」(岐阜県大垣市)が開店する
(「主婦の店」第1号店)
◆1957 (昭和32)年7月20日
「主婦の店福岡小倉店」が開店する
(「主婦の店」第3号店、丸和フードーセンターの別館)
◆1957 (昭和32)年8月
「主婦の店」本部が開設される
(公開経営指導協会内)
◆1958 (昭和33)年8月
吉田派(風車系)と大木派(公開系/マルエス系)に分裂する
(公開経営指導協会が指導した「主婦の店」は
エス字マークを掲げていた)
◆1958 (昭和33)年11月9日
主婦の店常任理事会で吉田日出男・副会長が辞任する
◆1958 (昭和33)年12月9日
「主婦の店全国チェーン」の第1回総会が開催される
(「風車系主婦の店」の独立宣言)
(参考文献)下記の2冊です。
吉田日出男さんが福岡県小倉市に「丸和フードセンター」を開店
◆1957 (昭和32)年1月23~25日
鳥取県米子市で公開経営指導協会などが開催した
「全国小売業経営者会議」において吉田日出男さんが
「セルフサービスについて―丸和フードセンターを語る―」
と題した体験発表を行った
>この発表の反響は大きく、公開経営指導協会は研究会の一つとして
スーパーマーケット部会を設置し、吉田日出男さんを部長に委嘱した
◆1957 (昭和32)年5月3日
「主婦の店大垣店」(岐阜県大垣市)が開店する
(「主婦の店」第1号店)
◆1957 (昭和32)年7月20日
「主婦の店福岡小倉店」が開店する
(「主婦の店」第3号店、丸和フードーセンターの別館)
◆1957 (昭和32)年8月
「主婦の店」本部が開設される
(公開経営指導協会内)
◆1958 (昭和33)年8月
吉田派(風車系)と大木派(公開系/マルエス系)に分裂する
(公開経営指導協会が指導した「主婦の店」は
エス字マークを掲げていた)
◆1958 (昭和33)年11月9日
主婦の店常任理事会で吉田日出男・副会長が辞任する
◆1958 (昭和33)年12月9日
「主婦の店全国チェーン」の第1回総会が開催される
(「風車系主婦の店」の独立宣言)
(参考文献)下記の2冊です。
日本で最初のスーパーマーケットは? (その3) [資料編]
「日本のスーパーマーケット」
(倉本初夫/渥美俊一・著、文化社、1961年11月改訂版)は、
日本で最初のスーパーマーケットについて
2つの説を掲載しています。
倉本さんは、丸和フードセンター説、
そして渥美さんは紀ノ国屋説と、
一つの本の中で説が異なっています。
・・・引用①・・・
スーパーマーケット第一号・・・
スーパーマーケットの開設を意図した
九州小倉市の丸和フード・センター社長吉田日出男氏は、
・・・3月10日に見事に開店した。(50~51ページ)
・・・引用②・・・
昭和二十八年、わが国のセルフサービス店
及びスーパーマーケットの第一号として名乗りをあげた、
東京は青山六丁目の紀ノ国屋。(73ページ)
(倉本初夫/渥美俊一・著、文化社、1961年11月改訂版)は、
日本で最初のスーパーマーケットについて
2つの説を掲載しています。
倉本さんは、丸和フードセンター説、
そして渥美さんは紀ノ国屋説と、
一つの本の中で説が異なっています。
・・・引用①・・・
スーパーマーケット第一号・・・
スーパーマーケットの開設を意図した
九州小倉市の丸和フード・センター社長吉田日出男氏は、
・・・3月10日に見事に開店した。(50~51ページ)
・・・引用②・・・
昭和二十八年、わが国のセルフサービス店
及びスーパーマーケットの第一号として名乗りをあげた、
東京は青山六丁目の紀ノ国屋。(73ページ)
日本のスーパーマーケット―経営の理論と実際 (1962年) (経営シリーズ〈第1〉)
- 作者: 倉本 初夫
- 出版社/メーカー: 文化社
- 発売日: 1962
- メディア: -
日本で最初のスーパーマーケットは? (その2) [資料編]
日本で最初のスーパーマーケットは、
丸和フードセンターだという説をとるのは
次の本です。
①「日本小売業運動史 戦後編」
(㈳公開経営指導協会・編、公開経営指導協会、1981年3月)
丸和フードセンターは、日本で最初のスーパーマーケットであった。(247ページ)
②「小売りイノベーションの源泉」(矢作敏行・著、日本経済新聞社、1997年9月)
スーパーマーケットの起源は諸説ある。
スーパーマーケットをどう定義するかによって、・・略・・
第一号の特定が変わってくるからである。
ここでは1956年(昭和31年)3月開店の北九州・小倉の丸和フードセンターを
最初のスーパーマーケットとする説をとる。(36ページ)
③「日本の流通100年」(石原武政/矢作敏行・編、有斐閣、2004年12月)
セルフサービス販売を採用している
総合食料品店であるスーパーマーケットが現れた。
1956年3月、福岡県小倉に開業した丸和フードセンターが第1号である。(233ページ)
④「近代日本流通史」(石井寛治・編、東京堂出版、2005年9月)
セルフサービス方式の大型総合食料品店の小売店という、
本来の意味でのスーパーマーケットとして
日本で最初に誕生したのは丸和フードセンター(小倉)である。(162ページ)
⑤「基礎からの商業と流通」(石川和男・著、中央経済、2007年10月)
1953年12月に東京・青山の青果物食料品店紀ノ国屋(売場面積110㎡)が、
最初のセルフ・サービス店として開店した。
この店は、総合食料品店ではないことから本格的SMではない。
本格的SMの最初は、1956年3月に福岡県・小倉で開店した
丸和フードセンター(売場面積396㎡)である。
その後、山口県から起こった主婦の店運動*により、
各地で主婦の店を看板に掲げる小売店が出現したが、
1957年9月に大阪・千林にダイエー薬局・主婦の店開店により、
日本のSMの歴史の本格的展開が開始された。(140ページ)
(注*:山口県が主婦の店運動発祥県というのは間違いだと思われる)
丸和フードセンターだという説をとるのは
次の本です。
①「日本小売業運動史 戦後編」
(㈳公開経営指導協会・編、公開経営指導協会、1981年3月)
丸和フードセンターは、日本で最初のスーパーマーケットであった。(247ページ)
②「小売りイノベーションの源泉」(矢作敏行・著、日本経済新聞社、1997年9月)
スーパーマーケットの起源は諸説ある。
スーパーマーケットをどう定義するかによって、・・略・・
第一号の特定が変わってくるからである。
ここでは1956年(昭和31年)3月開店の北九州・小倉の丸和フードセンターを
最初のスーパーマーケットとする説をとる。(36ページ)
③「日本の流通100年」(石原武政/矢作敏行・編、有斐閣、2004年12月)
セルフサービス販売を採用している
総合食料品店であるスーパーマーケットが現れた。
1956年3月、福岡県小倉に開業した丸和フードセンターが第1号である。(233ページ)
④「近代日本流通史」(石井寛治・編、東京堂出版、2005年9月)
セルフサービス方式の大型総合食料品店の小売店という、
本来の意味でのスーパーマーケットとして
日本で最初に誕生したのは丸和フードセンター(小倉)である。(162ページ)
⑤「基礎からの商業と流通」(石川和男・著、中央経済、2007年10月)
1953年12月に東京・青山の青果物食料品店紀ノ国屋(売場面積110㎡)が、
最初のセルフ・サービス店として開店した。
この店は、総合食料品店ではないことから本格的SMではない。
本格的SMの最初は、1956年3月に福岡県・小倉で開店した
丸和フードセンター(売場面積396㎡)である。
その後、山口県から起こった主婦の店運動*により、
各地で主婦の店を看板に掲げる小売店が出現したが、
1957年9月に大阪・千林にダイエー薬局・主婦の店開店により、
日本のSMの歴史の本格的展開が開始された。(140ページ)
(注*:山口県が主婦の店運動発祥県というのは間違いだと思われる)
日本で最初のスーパーマーケットは? (その1) [資料編]
日本で最初のスーパーマーケットについては
2つの説があるようです。
一つは、紀ノ国屋という説で、
もうひとつは丸和フードセンターという説です。
そこで、流通関係について書かれている
本を調べてみました。
紀ノ国屋説をとっている本は次の通りです。
①「小売商業の近代化」(鈴木保良・著、中小企業診断協会、1959年9月)
セルフサービス店の第一号店である東京青山の紀ノ国屋(85坪)は、
スーパーマーケットとしてもその先駆をなすものであった。(296~297ページ)
②「現代小売商業の諸問題」(竹林祐吉・著、協同出版、1962年3月)
わが国でスーパーマーケットが最初にできたのは、
昭和二十八年東京青山紀の国屋である。(87ページ)
③「日本スーパー発達史年表」(建野堅誠・著、創成社、1995年3月)
一般にいわゆるスーパー(和製英語)と呼称されるようになった
セルフサービス方式という新しい販売方法を主体にした革新的形態であった。
その第1号店といわれる「紀ノ国屋」が東京青山・・・
開店したのは1953年(昭和28年)12月のことである。(Ⅱページ)
④「日本流通史」(石井寛治・著、有斐閣、2003年1月)
日本最初のスーパーマーケットは、
1953(昭和28)年に東京青山に増井徳男によって
セルフサービス方式を取り入れて設立された
青果物販売店「紀ノ国屋」(40坪=130㎡)であり、
ついで56年に九州の小倉で吉田秀夫※(原文のまま。‘日出男’が正しい)
によってスーパーマーケット「丸和フードセンター」(120坪=390㎡)が
開設された。(222ページ)
2つの説があるようです。
一つは、紀ノ国屋という説で、
もうひとつは丸和フードセンターという説です。
そこで、流通関係について書かれている
本を調べてみました。
紀ノ国屋説をとっている本は次の通りです。
①「小売商業の近代化」(鈴木保良・著、中小企業診断協会、1959年9月)
セルフサービス店の第一号店である東京青山の紀ノ国屋(85坪)は、
スーパーマーケットとしてもその先駆をなすものであった。(296~297ページ)
②「現代小売商業の諸問題」(竹林祐吉・著、協同出版、1962年3月)
わが国でスーパーマーケットが最初にできたのは、
昭和二十八年東京青山紀の国屋である。(87ページ)
③「日本スーパー発達史年表」(建野堅誠・著、創成社、1995年3月)
一般にいわゆるスーパー(和製英語)と呼称されるようになった
セルフサービス方式という新しい販売方法を主体にした革新的形態であった。
その第1号店といわれる「紀ノ国屋」が東京青山・・・
開店したのは1953年(昭和28年)12月のことである。(Ⅱページ)
④「日本流通史」(石井寛治・著、有斐閣、2003年1月)
日本最初のスーパーマーケットは、
1953(昭和28)年に東京青山に増井徳男によって
セルフサービス方式を取り入れて設立された
青果物販売店「紀ノ国屋」(40坪=130㎡)であり、
ついで56年に九州の小倉で吉田秀夫※(原文のまま。‘日出男’が正しい)
によってスーパーマーケット「丸和フードセンター」(120坪=390㎡)が
開設された。(222ページ)